Q&A(コロナ感染症、肺がん治療)

Q&Aのアンサーは名古屋医療センター 上席研究員,非常勤医員、松波総合病院 呼吸器内科 部長 坂英雄先生及び中日本呼吸器臨床研究機構の先生方にご回答いただきました。

≪新型コロナウィルス感染症≫

Q1.肺がん治療中です。新型コロナの感染リスク・重症化リスクは高いですか?

⇒A1.  肺がん患者さんは重症化のリスクは高いと考えられます。

しかし、怖がりすぎてもいけません。周囲の人と共に、ウィルス感染の機会を減らす、頻回の手洗いを行うなど、予防策を徹底しましょう。

Q2.肺がん患者で治療中です。新型コロナウィルス感染症を疑わしい症状がでたら、まず主治医に相談した方がいいですか。それとも、県指定の新型コロナウイルスに関する相談窓口に電話した方が良いでしょうか?

⇒A2.  まず、あなたの体の状態や治療のことを熟知している担当医師に連絡するのをお勧めします。電話などで症状や経過を詳細に伝え、指示を受けてください。

主治医との相談内容例

 ①薬物を服用している場合は、継続の可否

 ⓶発熱している場合は、解熱剤等の市販一般薬の服用可否

Q3.肺がん患者で経過観察です。新型コロナウィルス感染症を疑わしい症状がでたら、まず主治医に相談した方がいいですか。それとも、県指定の新型コロナウイルスに関する相談窓口に電話した方が良いでしょうか?

⇒A3.  県指定の新型コロナウイルス感染症に関する相談窓口に電話してご相談ください。

Q4.がん治療を受けている病院で新型コロナウィルス感染症の治療を受けられますか?

⇒A4.  がん拠点病院によっても、病状によっても個々に異なります。

前もって主治医と相談しておくことも大切です。

Q5.がん治療をしている病院と異なる病院で感染症治療を受ける場合、がん治療のカルテ情報は感染症治療を受ける病院に自動的に伝わる仕組みがありますか?

⇒A5. ありません。

 自分の肺がん治療の履歴、薬剤等を整理しておくことをお勧めします。

元の病院から治療経過の紹介状をもらえると助かります。

会報第2号のページ22をご活用いただければ幸いです。

※会報第2号をお持ちでない方は郵送しますので、 ワンステップしゃちほこまでメールでご連絡ください。 お名前 郵便番号 住所 必要部数 電話番号

ホームページの「問い合わせ」からのご連絡でも結構です。

Q6.新型コロナウイルス感染症の治療薬はどのようなお薬がありますか?

⇒A6. 開発が進んでおり、刻々と変わっていますので、主治医とご相談ください。

 現時点(2020年5月8日)で、治療薬としての製造販売を特例承認されているのはレムデシビル(点滴注射液)です。比較的重症の患者さんに用いられます。

 アビガンは治療薬として特例承認されていませんが、患者が希望し、病院がその使用を認めれば服用できます。

Q7.新型コロナウイルス感染症の治療を終え、PCR検査で2回陰性が出た時ですが、がん治療の再開時期や治療内容はどうなりますでしょうか?

⇒A7. がん治療の必要性と危険性とのバランスによります。主治医とご相談ください。


下記の情報サイトも新型コロナウィルス感染症に関して参考になります

◇日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)

「がん診療と新型コロナウイルス感染症:がん患者さん向けQ&A」

https://www.jsmo.or.jp/general/coronavirus-information/qa.html?fbclid=IwAR1zXw5yoMj61X-6KffA2qiEeYRmIp1BqZh2N9ygkecxgrNC69UwoZQKoTY

※URLが長いので、コピーペースト、又は、タイトル「がん診療と新型コロナウイ・・・」で検索されることをお勧めします。

◇帰国者・接触者相談センター

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

◇厚労省のWeb site

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa


≪一般≫

Q8.ハイパーサーミア(温熱療法)は肺がんや骨転移に対して効果は期待できますか?

⇒A8. 現在のところ、肺がんに対する温熱療法の効果を示す科学的根拠はありません。

Q9.体の状態を示すPS(パフォーマンスステータス)について教えて下さい。

⇒A9. 体の元気の度合いを示す指標で、治療の選択やその後の生存の期間を推定する因子の一つです。スコアは以下の5段階です。

   0: 全く問題なく活動できる。発症前と同じ日常生活が制限なく行える。

   1: 肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は

     行うことができる。例:軽い家事、事務作業

   2: 歩行可能で、自分の身のまわりのことはすべて可能だが、作業はできない。

        日中の50%以上はベッド外で過ごす。

   3: 限られた自分の身のまわりのことしかできない。

        日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。

   4: 全く動けない。自分の身のまわりのことは全くできない。

        完全にベッドか椅子で過ごす。

Q10.気管支鏡生検が一般的ですが、CTガイド下生検はどういう場合に行うのでしょうか?

⇒A10. 気管支鏡検査で到達が難しい場合など選択肢として考えられます。

≪手術≫

Q11.手術後の経過観察中の場合、再発予防のために何かすべきことはありますか?

⇒A11. 手術で決定した病期(病気の時期)に従って化学療法が勧められ、終了した後は、日常の生活を送ることが勧められます。

Q12.手術後によく出る後遺症は何ですか

⇒A12. 傷口の痛みは、長引く場合があります。まれに、感染症を合併したり、呼吸が苦しくなる場合もあります。

Q13.手術、補助療法の抗がん剤を経て経過観察中です。CTと脳のMRI検査のみ継続

  してますが、骨転移はCTで分かりますか?

⇒A13. 外科切除後の非小細胞肺がんに対しては定期的な経過観察を行うよう勧められていますが、科学的根拠に基づいた観察法は示されていません。海外の複数のガイドラインではCTを推奨しています。必要に応じて骨シンチグラフィ(骨のアイソトープ検査)も行います。


≪脳転移≫

Q14.タルセバ、タグリッソ、アレセンサなどは脳転移に効果があるとのことですが、

 プラチナ製剤やドセタキセル、免疫チェックポイント阻害剤は、どうでしょうか?

⇒A14. プラチナ製剤や、ドセタキセル、免疫チェックポイント阻害薬も、効果がある場合もあります。

Q15.脳転移の場合、ガンマナイフと全脳照射の使い分け(全脳照射回数、ガンマナイフ適用範囲)は何ですか?

⇒A15. 脳転移の個数と、大きさにより使い分けを行います。


≪抗がん剤≫

Q16.高齢者への抗がん剤の有効性はどうでしょうか?

⇒A16. 年齢に比して、体力のある場合など、非高齢者と同様の治療ができる場合もあり、効果については同様に期待できます。臓器機能が低下している場合は副作用が出やすく、予定した量の抗がん薬が投与できない場合もあり、効果が期待を下回る場合もあります。

Q17.薬剤の耐性は画像診断でしか判断できないのでしょうか?

⇒A17. EGFR遺伝子異常の場合など、薬剤耐性が組織の検査や、血液の検査で分かる場合もあります。

Q18.免疫チェックポイント阻害剤は、EGFR、ALKに対して有効性が低いと聞いて

   ますが、PD-L1が高発現の場合は期待できるでしょうか?

⇒A18. EGFR、ALK、ROS1、BRAF等の遺伝子異常の場合、それぞれに効果の高い分子標的薬をまず最初に用いることが多いです。再発後には、通常の抗がん薬療法を用いることもあり、PD-L1の発現が高い場合、可能であれば、いつかは用いることを考慮しますが、EGFR遺伝子異常の肺がんでの効果が比較的低いとのデータもあり、積極的に用いることが少ないのが現状です。

Q19.今後、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用も検討されていくのでしょうか?

⇒A19. 現在,免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用が,標準治療となっています。また,PD-L1(ピーディーエルワン)という指標が高い場合,免疫チェックポイント阻害薬単独でも用いられることがあります。

Q20.副作用が強いのは治療が効いているといわれるが、副作用が少ないと治療効果

   も少ないのでしょうか?

⇒A20. 効果に関しては、X線検査やCT検査などの画像上の縮小や、生存期間で判断します。副作用が少ないから治療効果も少ないとはいえません。

Q21.遺伝子変異ありの人の免疫チェックポイント阻害剤を使うタイミングは?

⇒A21. EGFR、ALK、ROS1、 BRAF等の遺伝子異常の場合、それぞれに効果の

高い分子標的薬をまず最初に用いることが多いです。免疫チェックポイント阻害薬は再発後などに用いる場合があります。

Q22.EGFR、ALKの1次治療の分子標的薬の選択基準は?

⇒A22. 可能であれば分子標的薬を使用します。EFGR遺伝子異常に関しては、タグリッソ、イレッサ、タルセバ、ジオトリフがあり、効果と副作用のバランスで決めます。ALK遺伝子異常に関しては、アレセンサが第一選択肢としてあげられます。他に,ザーコリ,ジカディア,ローブレナ,ブリガチニブが使用できます。

Q23.分子標的薬で間質性肺炎になった場合、その後の治療に分子標的薬は使えませんか?

⇒A23. 程度によりますが、分子標的薬で間質性肺炎になった場合、再度分子標的薬を用いることは、間質性肺炎再発のリスクが高いと考えられます。

Q24.副作用が強いので、分子標的薬を減薬したが、効果が減るか心配です。大丈夫

   でしょうか?

⇒A24. 副作用による減量は、致し方ありません。効果と副作用とのバランスで治療は行いますので、副作用が強い場合は、減量すべきです。

Q25.タグリッソ耐性後の治療ですが、どのように考えればよろしいでしょうか?

⇒A25. 耐性メカニズムは多様であり,耐性メカニズムに対する薬剤がある場合は,それを用います。しかしそうした薬剤がない場合も多いので,その場合は,今までの抗がん薬の治療が可能であれば行われます。科学的根拠は少ないですが,タグリッソなどEGFR阻害薬の再投与が行われる場合があります。

Q26.T790M陰性のため、タグリッソを使えません。 T790M陰性ですと、効果がないのでしょうか?  効果があるなら使いたいのですが、方法はありませんか?

⇒A26. 現在のところ,2次治療(再発)以降でタグリッソを用いる場合,T790Mが陽性に限られています。一方,1次(初回)治療では,T790 Mの陰性陽性に関わらず使用することができます。また,T790M陰性の場合でも,一定の効果が期待できるとの報告もあります。2次治療以降でT790M陰性でタグリッソを使用することは,通常の保険医療では行うことができませんが,患者会の要請を受けて,現在計画中の医師主導治験で用いることができます。治験を行っている施設で,一定の条件を満たすことが必要です。

夏頃には詳細をお知らせする予定ですので、よろしくお願いいたします。

リンクができなかったので、webアドレスをカット&ペーストでお願いします

http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3018437.htm

・日時 6月24日(土) 開場12:30(13:00~16:00)

・会場 名古屋医療センター院内 会議室(場所は時間外出入り口付近でスタッフが

                              説明させていただきます)

・開演のあいさつ13:00~13:20

司会:ワンステップしゃちほこ 野村

ご挨拶:名古屋医療センター  坂部長

・講演13:20~13:40

がん医療を取材して思うこと 

中日新聞 安藤 明夫 編集委員

・相談コーナー13:40~14:40

事前募集した質問に坂先生がご回答

*申込時にご質問を記入ください

・休憩14:40~14:55

・グループ毎のおしゃべり会14:55~16:00

同じ病状の方がいます。不安や戸惑い、暮らしなど、自由におしゃべりしませんか?

*坂先生は各グループを順に移動して頂きます。

・参加申し込みは、下記申込フォームか

https://docs.google.com/forms/d/1s02nRiV0GPGn-QqNhhhJnB22QznkItOIzhABe5K0Hp8/viewform?ts=58d3e68e&edit_requested=true

Eメールでお申し込み下さい。 onestep_shachihoko@yahoo.co.jp

⑴お名前(ハンドルネームも可)

⑵お住いの都道府県

⑶おしゃべり会で参加したいグループ:①手術前後(補助療法中・経過観察)

②腺がん(EGFRあり)③腺がん(ALKありまたはROS1あり)

④その他のタイプ(遺伝子変異なし・不明・その他のがんの種類)⑤家族

⑷ご質問のある方はご質問を記入くだい。


2016年11月パールリボンキャラバン名古屋の打ち上げで、「東海地区にも患者会があったら良いよね」の声が上がりワンステップの長谷川代表と相談してワンステップの東海支部として立ち上げようということで、2017年3月4日に設立イベントをやりワンステップしゃちほこが誕生しました。代表 野村 由利夫